絵画のジャンル(種類)を見てみると
油絵やアクリル画、水彩画などたくさんありますよね。
絵画の種類って何が違うの?
違いが一体何かわからない。
絵画のジャンルを知って展覧会や美術館を楽しく回りたい
という方にお勧めの記事です。
今回はそんなたくさんある絵画の種類を
紹介していこうと思います。
他にも関連する記事のリンクを貼っていますので、
さらに詳しく知りたい!という方は
そちらの記事のリンクをタッチしてくださいね。
それではよろしくお願いいたします。
絵画のジャンル(種類)
絵画のジャンルと言っても、
細かく言うととてつもない量があります。
ここでは、筆を使って絵具を塗る
絵画のジャンルの中でもメインとなる種類を紹介します。
このように絞ると絵画の主な種類は7種類あります。
下にリストで出すと
- フレスコ画
- テンペラ画
- 水彩画
- 油絵(油彩画)
- アクリル画
- 日本画
- 水墨画
があります。
基本的に
絵画のジャンルは絵の具の種類によって絵の種類が決まります。
(一部は異なります)
なので絵の具についても少し解説しますね。
絵の種類が決まる絵具とは何か
絵の具とは絵を描くときに必要な道具の1つです。
絵の具の成分は色のついた小さな粒々である顔料と
それを画面にくっつけるための接着剤(正式にはバインダー、展色剤)
を混ぜ合わせることによってできます。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/09/絵具とは1.jpg)
この接着剤の種類が絵具の種類になります。
なので絵具の接着剤の種類=絵画の種類
とも言えます。
ひとつづつ見ていきましょう。
フレスコ画
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/595px-Michelangelo_Creation_of_Adam_03.jpg)
概要
フレスコ画は漆喰(モルタル)が固まらないうちに
水で溶いた顔料(色がついた粉末)を塗っていく絵画の種類です。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/断面.jpg)
ほとんどが壁に使用されており
有名な絵画であるラファエロ作『アテナイの学堂』もフレスコ画です。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2023/02/621px-Raffael_058-2.jpg)
このフレスコ画は紀元前からある
「最古の技法」とも呼ばれています。
下で詳しく解説しているのでそちらをご覧ください。
テンペラ画
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/egg-2048476_640.jpg)
テンペラ画はとある接着剤と顔料を混ぜ合わせた絵具を
筆で画面に描くという絵画のジャンルです。
顔料と混ぜ合わせる接着剤はたくさんの種類がありますが、
基本的には卵を接着剤に使って描かれるものが
通称「テンペラ画」と呼ばれることが多いです。
なので何も言われずキャプションなどに
テンペラやテンペラ画とだけ書かれた場合
テンペラ=卵を接着剤にした絵具の絵画のジャンル
だと覚えましょう。
テンペラ画のテンペラは「混ぜ合わせる」という意味で
天ぷらと同じ語源を持ちます。
顔料と接着剤を混ぜ合わせることをテンペラ。
小麦粉と卵と水を混ぜ合わせる天ぷらの衣。
なんとなくイメージしやすいと思います。
テンペラ画として分類される絵画作品は
サロンド・ボッティチェリ作『ビーナスの誕生』が有名です。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2021/01/ヴィーナスの誕生.jpg)
他にもいろいろありますが、「テンペラ」について詳しくは下の記事で紹介しています。
水彩画
水彩画はアラビアゴムという接着剤を混ぜた絵具で描かれる絵画のジャンルです。
アラビアゴムとはゴムの木から採れる樹脂でそれを
水に溶かすことで絵具として使います。
小学生のときに絵を描こうとなった時に
授業で使ったことがある方も多いのではないでしょうか。
簡単に取り組めますが、
結構慣れるのにはコツが必要ですよね。
水彩画で有名なのはやはりターナーではないでしょうか。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/turner05.jpg)
ターナー作『ブルー・リージ』が水彩画の絵画の種類に該当します。
油絵(油彩画)
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/tuboariseibutu-1-1.jpg)
油絵(油彩画)は
乾燥すると固まる油(乾性油)と顔料を組み合わせた油絵具
を筆で描いた絵画の種類です。
西洋美術史を考えるうえでとても重要な絵画のジャンルです。
皆さんが絵と言われて思いつく名画のほとんどが
この油絵に該当します。
有名な作品は
レオナルドダヴィンチ作『モナリザ』や
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/monariza.jpg)
ムンク作『叫び』
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/565px-The_Scream.jpg)
印象派で有名なモネ作『睡蓮』
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/1959-0151.jpg)
など挙げたらきりがないくらい多くの絵画があります。
日本人画家だと高橋由一作『鮭』も有名ですね。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2021/01/鮭.jpg)
とにかく油絵は西洋美術史と切っても切り離せない
とても重要な絵画のジャンルです。
ちなみに章の頭にあった絵画作品は
個人的に推しのスルバラン作『壺のある静物』です。
この作品は構図が神秘的でとても勉強になります。
アクリル画
アクリル画は最近できた絵画のジャンルです。
アクリル樹脂という透明な人口樹脂と顔料を混ぜたアクリル絵具
で描かれた絵画の種類(ジャンル)です。
21世紀では目覚ましい発展をしているもので
有名な作品では
アンディ・ウォーホール作『キャンベルスープ缶』
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/Warhol-Campbell_Soup-1-screenprint-1968.jpg)
ロイ・リキテンシュタイン作『ヘアリボンの少女』
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/image.jpg)
などが有名です。
他にも21世紀の作家たちがこぞって使用しています。
日本画
日本画は日本で発達した独特の絵画のジャンルです。
膠と言われる動物由来の天然接着剤に顔料を混ぜた岩絵具
を使用して描かれるものが多いです。
日本画の定義はあいまいで複雑なので何とも言えませんが
伊藤若冲作『群鶏図』や
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/269px-Museum_of_the_Imperial_Collections_001.jpg)
曾我蕭白『群仙図屏風』
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/sogasyohaku_02_03-1024x256-1.jpg)
などの作品が有名です。
他にも尾形光琳作『燕子花図屏風』なども日本画の種類に入ります。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/640px-Irises_screen_2.jpg)
水墨画
水墨画は墨の濃淡だけで描かれた絵画のジャンルです。
墨とは膠と煤(すす:なたねなどの油や松根を燃やしてできた黒い顔料)を混ぜたものです。
書道にも使われますね。
有名な作品として雪舟作『山水長巻』
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/12/sansui3-768x494-1.jpg)
があります。
ここでは絵具を筆でぬる絵画作品の種類を紹介しました。
他の絵画のジャンルでは『版画』というジャンルがありますが、
これもたくさんの種類があるのでここではいったん終了させていただきます。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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