油絵具の赤色の種類と特徴。初心者にオススメも紹介します。

みなさんこんにちは、岩下 幸圓(イワシタ コウエン)です。

今回は油絵具に使われる赤色の種類と特徴を紹介したいと思います。

画材屋さんで赤色の油絵具を購入しようとすると

かなりの数の赤色がありますよね。

一体どの赤色の油絵具がいいんだ。

店員さんに聞くのも迷惑かもしれないし…

そもそも人に話しかけるのは苦手…

という方にオススメの記事です。

では自分にあった赤色の油絵具を一緒に見つけていきましょう。

それではよろしくお願いします。

赤色の油絵具①カドミウムレッド(PR108)

カドミウムレッドは鮮やかな赤が特徴の油絵具です。

ザ・赤色という油絵具です。

不透明で着色力が強く、鮮やかなので、目立たせたい主役の場所に

使用します。

ただこの油絵具は毒性があるので注意が必要です。

色の油絵具②ピロールレッド(PR254)

ピロールレッドも鮮やかな赤が特徴的な油絵具です。

特徴は半不透明で着色力は弱め、やや鮮やかな油絵具です。

混色に向いています。

赤色の油絵具③バーミリオン(PR106)

バーミリオンは赤色の中でも少し黄みがかった日本の朱色に近い色です。

特徴は不透明で、下の色を隠す力が強いです。

ただ、毒性もあり、色が劣化する危険がある。おまけに高価です。

かなりの上級者向けで、模写や油絵の古典技法を当時のまま再現したい

など、特殊な事例でしか使わないように思えます。

バーミリオンをどうしても使いたい場合は、この色を真似した

「バーミリオンヒュー」や「バーミリオンチント」という

バーミリオンの色に近い油絵具を使用したほうが良いです。

赤色の油絵具④アリザリンクリムソン(PR83)

ルビーのような深い色をしている赤色の油絵具です。

特徴は透明性が高いので、グレースや混色に向いています。

ただ、アリザリンクリムソンを塗った上から

白色や淡い色の油絵具を塗ると赤いシミのようなものがにじみでる

「ブリード現象」が起きるので、注意が必要です。

赤色の油絵具④アントラキノンレッド(PR177)

赤色の油絵具四つ目はアントラキノンレッド(PR177)です。

この油絵具の特徴は透明でグレーズや混色に向いています。

単色というよりも他の赤色の油絵具と掛け合わせて

使用されています。

次に紹介するクリムソンレーキが例として挙げられます。

赤色の油絵具⑤クリムソンレーキ

これもルビーのような真紅の色をしている赤色の油絵具です。

特徴は透明で、グレーズ混色に向いています。

アリザリンクリムソンと似ている赤色をしています。

メーカーによって使用している顔料が違いますが、

ホルベイン社の場合、「PR177」と「PR254」を混合してこの色にしています。

色名で言えばアントラキノンレッドとピロールレッド

を混ぜた色ということですね。

おすすめの赤色の油絵具は?

赤色の油絵具のうち、まず初めに初心者におすすめする色は、

ピロールレッド、クリムゾンレーキの2色の油絵具です。

毒性もなく安全に使用できますし、安くそろえることができます。

もし色にこだわりたいなら

カドミウムレッドがおすすめの油絵具です。

クリムソンレーキの代わりにアリザリンクリムソンもよいですが、

アリザリンクリムソンを購入する際に油絵具のラベルに記載されている

C.I.Name(顔料名)が「PR83」というものの場合、ブリード現象を起こします。

なので、個人的におすすめするのは

カドミウムレッド、クリムソンレーキの組み合わせが一番オススメです。

もしカドミウムレッドが明るすぎるなと思ったら、

クリムソンレーキをまぜて赤色の調整ができるので、とても使い勝手が良いです。

この2色だけでバラを描きましたが、充分深みのある色ができました。

今回は国内メーカーのホルベイン社の油絵具のカラーチャートと私個人の敬虔を基準に話をさせてもらいました。

もし、他のメーカーの油絵具を購入する際は、

油絵具のラベルに有るC.I.Nameを参考に赤色の油絵具を購入してください。

C.I.Nameについては下の記事でまとめていますので、確認しながら赤色の油絵具を見つけてくださいね!

最後までご覧いただきありがとうございました。