油絵で有名な絵画作品ゴッホの『星月夜』を解説・紹介。

油絵で有名な作品ゴッホの『星月夜』を皆さんご存知でしょうか。

そうそうこの作品です。

幻想的な絵画作品ですよね。

ただこの作品をみたときに

この作品っていったいどんな場所で描かれているの?

星月夜に描かれている糸杉っていったい何の意味があるの?

など疑問が浮かんできませんか?

そこで今回はその疑問に答えていく形で

油絵の絵画作品『星月夜』を解説・紹介していこうと思います。

それではよろしくお願いします。

油絵で有名な作品『星月夜』の概要

作品名星月夜
作者フィンセント・ファン・ゴッホ
制作年1889年
技法・素材油彩にキャンバス
寸法73.7cm×92.1cm
所蔵ニューヨーク近代美術館

油絵の絵画作品『星月夜』(読み方:ほしづきよ)は

芸術家のフィンセント・ファン・ゴッホが描いた油絵の絵画作品です。

制作年は1889年で

キャンバスに油絵具で描かれています。

現在はニューヨーク近代美術館が所蔵しています。

渦を巻いているような夜空に星と月が浮かび、

うねるような大きな糸杉が特徴的な絵画作品です。

油絵で有名な画家フィンセント・ファン・ゴッホってだれ?

フィンセント・ファン・ゴッホはオランダを代表するポスト印象派の画家です。

彼は画商や教師や書店員など職を転々としながら

最終的に画家を目指しました。

ポスト印象派って何?

ゴッホがカテゴリーされているポスト印象派とは

印象派という画家たちの後に活躍した

画家たちの総称で

ゴッホの他にも

ポール・ゴーギャン、ポール・セザンヌなどの画家

がここに分類されます。

ポール・ゴーギャン作『黄色いキリスト』

印象派が起こした絵画の革命の後、

それとは違う形で絵画の可能性を広げよう

とした人たちのことです。

個性とか絵画とは何かを問い始めたわけですね。

フィンセント・ファン・ゴッホの他の作品

フィンセント・ファン・ゴッホの作品には

『星月夜』のほか、

『ひまわり』や

『夜のカフェテラス』

『包帯をしてパイプをくわえた自画像』などの油絵の絵画作品が有名です。

『星月夜』のモデルとなった場所

『星月夜』はゴッホがあの有名なゴッホの耳切り事件が発生したのち

精神をさらにひどく病んでしまいました。

そしてフランスにある精神病院「サン=ポール・ド・モゾル修道院」

に自主的に入院しているときに

描かれたとされています。

弟のテオに

「今朝、太陽が昇る前に私は長い間、

窓から非常に大きな明けの明星以外は何もない村里を見た」

と手紙をおくっており、

この病院の窓から見える夜空を描いたとされています。

糸杉がどうして描かれているのか

ゴッホは作品に糸杉を描いていることがままあります。

これはゴッホは弟のテオにあてた手紙で、

「いつも糸杉に心惹かれている」といい、

その「美しいライン」はエジプトのオベリスクのように

調和がとれていると語っていました。

そのことから造形的にゴッホが好んだモチーフであることが分かります。

確かにオベリスクのように美しくまっすぐ立っていますね。

【オベリスク】

オベリスクとは古代エジプト時代に建てられた記念碑の一種。

四角形の断面を持った四角柱に、ピラミッド状の先端を持つ。

また、糸杉はキリスト教とも密接なかかわりがあり

イエスキリストの棺にもこの糸杉が使われています。

このことから「死」や「喪に服す」という意味合いが

糸杉の象徴として考えられます。

このことからゴッホは糸杉を描くことで死が常に

自分の中にあったのではないかという説も考えることもできます。

スイスの画家アルノルト・ベックリン作『死の島』は

それを露骨に表現していますね。

他にもレオナルドダヴィンチ作『受胎告知』にも

糸杉が登場します。

(糸杉には、「死」の象徴もありますが、同時に「生命」や「豊穣」の「生」

の象徴でもあります。)

このことから、もしかしたらゴッホのあの

うねうねした描き方は糸杉の生命力をも

表現したのではないかと考えることもできますね。

まとめ

油絵で有名な絵画作品『星月夜』は

オランダの画家ゴッホが描いた作品です。

この作品の場所はゴッホが精神病院の窓から見えた風景がモデルです。

描かれている糸杉にゴッホは造形的に惹かれていて

糸杉から「死」や「生」を感じ取ったのかもしれませんね。

最後までご覧いただきありがとうございました。