油絵で有名な絵画作品カラヴァッジョ作『メドゥーサ』の紹介と解説


カラヴァッジョの有名な油絵「メドゥーサ」をご存知でしょうか?

そうそうこの作品です。

この印象的な絵は、カラヴァッジョらしい

力強い描き方と情感豊かな筆致で描かれています。

だけどこのメデューサってそもそも誰?

なんで首が飛んでるの?

という疑問が出てきませんか。

この記事では、

作者であるカラヴァッジョや、

この名画にまつわるある物語

について詳しく解説していきます。

それではよろしくお願いします。

『メデューサ』の概要

カラヴァッジョの油絵で有名な絵画作品『メドゥーサ』は、

制作年は1596年から1597年で二つのバージョンを描いています。

一つ目の大きさは48cm×55cmで、個人によって所有されています。

2番目に書かれたバージョンは60cm×55cmです。

二番目のバージョンはウフィッツィ美術館に収蔵されています。

この絵には、見る者を石に変えたといわれる

神話のゴルゴン三姉妹のひとりである

メデューサの頭部が描かれています。

目を大きく見開き、頭を後ろに反らし、

口を開けて牙をむき出しにしています。

また、乱れた髪に巻きつく蛇、

威嚇するように丸まった眉、

そして見る者を直接見つめる鋭い目が大きく描かれています。

カラヴァッジョって誰?

カラヴァッジョは、美術史に多大な影響を与えたイタリアの巨匠です。

1571年にミケランジェロ・メリージとして

生まれたカラヴァッジョは、

バロック時代を代表する画家であり、

それまでなかった大胆な明暗対比や

リアリズムを絵画に取り入れたと言われています。

カラヴァッジョの絵画作品

「メドゥーサ」などの絵画作品の他

「聖マタイの召命」

「キリストの捕縛」

『ナルキッソス』など

多くの名画があります。

メドゥーサって誰?

少し前に紹介しましたが

メドゥーサはその目を見つめた者を

石に変えてしまうことで知られる神話上の生物です。

だけどなんであんな蛇の髪の毛をしているのでしょうか。

これは、メデューサと、古代ギリシャの神々

とのある物語が関係しています。

ギリシャ神話の美女「メデューサ」

ギリシャ神話によると、メデューサは

ゴルゴン三姉妹の三女として生まれました。

年を経るごとに、メデューサはますます美しくなり、

海の神ポセイドンとも愛人関係を持つようになりました。

しかし、メデューサを慕っているものだけではありませんでした。

神の怒り

生みの神様ポセイドンと愛人関係であったメドゥーサは

アテナの神殿で交わっていました。

(イチャイチャしていたわけですね。)

それに怒ったのは

ギリシャ神話の知恵と戦争の女神アテナ。

メドゥーサを蛇の髪の怪物に変身させ、

その目を見た者を石に変えてしまうという呪いをかけたのです。

(他の説として、メドゥ―サが自分の髪を自慢したので、

アテナにその髪を蛇に変えられたという伝説もあります。)

メドゥーサとペルセウス

メドゥーサは怪物となり退治されることになりました。

しかし、目を見た人を石に変えるという力が強すぎて

誰も倒せることができませんでした。

そこで登場したのがペルセウスです。

ペルセウスは盾を鏡のように使い

眠っているメドゥーサの首をはねて勝利します。

ウジェーヌ・ロマン・ティリオン『メドゥーサの首を斬り取ったペルセウス』1867年  個人蔵

この戦いで加護をしてくれたアテナに感謝のしるしとして

メドゥーサの首を送ります。

そして、アテナは自分の盾「アイギス」

にメドゥーサの首を付けました。

エリュー・ヴェッダー作『メドゥーサ』1867年  ブルックリン美術館所蔵

(細かく言うとアイギスはヤギの皮でできた盾や防具、

胸当てなどのことをいうので盾以外かもしれません。)

なんだかかわいそうであるような

自業自得であるような

何とも言えない気持ちになりますね。

まとめ

油絵で有名な作品カラヴァッジョ作『メドゥーサ』は

ギリシャ神話の怪物「メドゥーサ」がモチーフとして描かれており

その迫真的な筆致でその凄まじい物語を描いています。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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