油絵で有名な作品『病めるバッカス』を皆さんご存知でしょうか。
そうそうこの作品です。
描かれている人が目の光を失って何だか疲れているようにも見える
絵画作品ですよね。
実はこの作品のモデルはある病気だったとされています。
この作品に描かれている人物って誰?
そもそもバッカスって何?
ということにも触れながら
この油絵の絵画作品『病めるバッカス』を解説・紹介していこうと思います。
それではよろしくお願いします。
油絵で有名な作品『病めるバッカス』の概要
作品名 | 病めるバッカス |
作者 | ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ |
制作年 | 1593年 |
技法・素材 | キャンバスに油彩 |
寸法 | 67cm×53cm |
所蔵 | ボルゲーゼ美術館 |
油絵の絵画作品『病めるバッカス』は
芸術家のミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョが描いた油絵の絵画作品です。
日本では「カラヴァッジョ」と単に呼ばれることが多いです。
制作年は1593年で
キャンバスに油絵具で描かれています。
現在はイタリアのローマにある
ボルゲーゼ美術館が所蔵しています。
油絵で有名な画家ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョってだれ?
カラヴァッジョはイタリアのルネサンス期の後に活躍した画家です。
本物のように人物を描く写実的な技法と
光と陰の強いコントラスト表現が特徴で
後のバロック期の絵画影響を与えました。
ルネサンス期って何?
ルネサンス期は再生・復活などを意味するフランス語で。14世紀~16世紀ごろの文化活動です。
もっと前の時代ギリシャ・ローマの文化をまねして復興させることを目的としています。
この時代の作品は下の作品のように
極端な明暗対比のない調和の取れている作品が多いのが特徴的です。
カラヴァッジョの他の作品
カラヴァッジョの作品には
『病めるバッカス』のほか、
『ナルキッソス』や
『ゴリアテの首を持つダヴィデ』などの油絵の絵画作品が有名です。
『病めるバッカス』に描かれた人物のある病
実はこの病めるバッカスはカラヴァッジョ自身が鏡を見ながら自分を描いた「自画像」であると考えられています。
またこのときカラヴァッジョはマラリアという病気にかかっていたとされています。
マラリアとはマラリア原虫という寄生生物が
原因で起きる病気で
皮ふや目が黄色くなってしまう黄疸(おうだん)が起きてしまう病気です。
他にも慢性的な内蔵の病気による貧血や皮膚が茶色に変色してしまう症状も絵から見られるそうです。
確かにそういわれると、そんな症状が見えるような気がしてきます。
『病めるバッカス』のバッカスって誰?
ところで作品のタイトルにもあるように、「バッカス」という見慣れない言葉があります。
バッカスとは一体何なのでしょうか。
彼はローマの神話に出てくるワインの神様で別名ディオニューソスです。
だから『病めるバッカス』でも、ワインの原料であるブドウと
ブドウの葉の冠を被り
ワインを持っているんですね。
いわゆるバッカスのアトリビュート
と呼ばれるものです。
下の絵画作品は病んでいないほうのカラヴァッジョ作『バッカス』です。
まとめ
『病めるバッカス』は、画家であるカラヴァッジョが
マラリアという病気を患っていたカラヴァッジョが
バッカスに変装した自画像です。
バッカスとはワインの神様で、絵画作品にもバッカスと分かるような事物(アトリビュート)があります。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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