油絵で有名な画家「フアン・サンチェス・コタン」を紹介。

油絵で有名な画家『フアン・サンチェス・コタン』を皆さんご存知でしょうか。

油絵で有名な画家の絵を知っていても

この人ってどんな人?

どんな考え方で絵を描いたのかわからない

展覧会で言っても何を見ればいいのかわからない

ということがあると思います。

そこで今回は油絵で有名な画家『フアン・サンチェス・コタン

の生涯と、その絵画作品や特徴などを紹介していこうと思います。

それではよろしくお願いします。

油絵で有名な画家『フアン・サンチェス・コタン』って誰?

油絵で有名な画家フアン・サンチェス・コタン

(以下サンチェス・コタン)はスペインのバロック期に活躍した画家です。

サンチェス・コタンの生涯と絵画作品

サンチェス・コタンは1560年6月25日

スペイントのレド近郊で誕生しました。

サンチェス・コタンは祭壇の絵や宗教画を描いていました。

そして約20年間は、スペインの上流階級の依頼で

肖像画や静物画などを描き生活しました。

あまり個性や自分の描きたいものを描くというよりも

お客さんの注文で絵を描く

注文画家だったというわけですね。

その中に

『マルメロの実、キャベツ、メロン、胡瓜』

という名画を残しています。

40代になったサンチェス・コタンはスペインの仕事をたたみ

カルトジオ会の修道院に入会しました。

その後も彼は絵を描き

神秘的な宗教画を描きました。

その後スペインのグラナダの修道院に

修道士として生活を送ります。

1627年にグラナダで死亡しました。

彼の作品のほとんどは

お客さんや修道院での修道士の義務として

絵を描いていましたが

後のスペインの画家である

フアン・バン・デル・アメン、フェリペ・ラミレス、

ヴィンチェンツォ・カルドゥッチ

バルトロメーオ・カルドゥッチ兄弟、

フランシスコ・デ・スルバランという

名だたる画家たちに影響を与えるようになります。

そんな彼の絵画作品を見ていきましょう。

サンチェス・コタンの絵画作品

彼の画風は静かな神秘性を持ちながら

果物や野菜、食べ物をリアルに描く

リアリズムの先駆けの絵を描いています。

マルメロの実、キャベツ、メロン、胡瓜

サンチェス・コタンの絵画作品で有名な作品と言えば

『マルメロの実、キャベツ、メロン、胡瓜』

ですね。

この作品はボデゴンという絵画のジャンルに位置しています。

ボデゴンとは、スペインの静物画のことで、居酒屋を意味するボデガに由来する。 おもに野菜などの食物を描き、人物も加えられることから厨房画とも訳される。

高松市美術館収蔵品データベースより引用

この作品ではシンプルに果物や果実を描いていますが、

どことなく神秘的な雰囲気も醸し出しています。

狩猟の獲物、野菜と果物のある静物

この作品も同様にたくさんの野菜や果物が描かれています。

果物の他にも鳥が描かれていますが、

鳥のふわふわ感や肉感がとてもよく表現されています。

右側にある野菜が手前に飛び出しているような

トロンプイユ(だまし絵)的な表現にも見えます。

花、野菜、籠のある静物

これはサンチェス・コタンの作品『花、野菜、籠のある静物』です。

左右のユリと中央の野菜たちが左右対称(シンメトリー)な構図をしていて

コタンの作品の中でもより神秘性があるものになっています。

まとめ

油絵で有名な画家『フアン・サンチェス・コタン』は

スペインのバロック期に活躍した画家です。

彼の生涯はお客さんや修道士の義務として描かれた絵画作品が多くありますが、

その絵画作品は後のスペインの画家たちに影響を与えました。

最後までご覧いただきありがとうございました。