みなさんこんにちは、岩下 幸圓(イワシタ コウエン)です。
絵を描いていて、もっとうまくなりたいと思ったことはありませんか。
そんなときに、グリザイユやらインプリマトゥーラなど呪文がたくさん出てきますよね。
そこで今回はグリザイユやインプリマトゥーラの意味を簡単に説明して、
アクリル絵具でインプリマトゥーラをやってみたいと思います。
インプリマトゥーラ
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/09/inpurimaturaf.jpg)
インプリマトゥーラとは、有色下地のことです。
キャンバスやパネルなどは基本的に白色のものが市販されていますよね。
それをあえて下地に色をつける(有色にする)んですね。
インプリマトゥーラのメリットって?
なんでわざわざインプリマトトゥーラをするのかというと、
上に乗せる色を穏やかにしたり、
後で行うグリザイユの立体を描きやすくします。
グリザイユ(Grisaille)
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/09/Grisaille01.jpg)
グリザイユ(Grisaille)とは灰色(Gris)だけで立体を描くことです。
元々は灰色で描かれた単色画のことを言いましたが、
現在はグリザイユ画法という、
灰色だけで絵が描いた立体の後に、半透明の色を重ねる技法のこととしてよく話題に上がります。
グリザイユとインプリマトゥーラの違い
つまりグリザイユとインプリマトゥーラの違いは
グリザイユは灰色で描かれた絵や技法のことで
インプリマトゥーラは下地を有色にしたもののことです。
アクリル絵具でインプリマトゥーラをやる方法
では具体的にアクリル絵具でグリザイユをやっていきましょう。
私の場合、有色下地(インプリマトゥーラ)はアクリル絵具、または油絵具で行いますが、
今回は、アクリル絵具で行います。
どのアクリル絵具の色を使えばいいのか、
インプリマトゥーラの色についてちょっと紹介したいと思います。
インプリマトゥーラの色は?
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/09/Grisaille00.jpg)
インプリマトゥーラの色は最終的に描きたい画面の空気感に影響します。
別の記事の後半にインプリマトゥーラの色についてまとめているので、そちらを参考に色を考えてみてください。
まあ、難しいことは置いておいて、ここではよく使う色を紹介します。
よく使う色として、茶褐色(オリーブのような茶色)があります。
イエローオーカーとバーントアンバーに少しブラックを足した色ですね。
では今回は、アクリル絵具でインプリマトゥーラを行います。
①下地を準備する
今回は、下地として木製のパネルに、アクリル樹脂を使った
ホルベインのジェッソを塗ったものを使用します。
今回はモチーフとして手を少し重ねた『祈る手』を描こうと思います。
下の画像はフリーでダウンロードできるようにしています。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/09/impurimaturamotif_hand.jpg)
ダウンロード場所
②下絵を転写する
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/09/sitae.jpg)
そこに鉛筆や木炭で下絵を描きます。
または、事前に描いた下絵や写真をパネルやキャンバスに転写します。
今回は鉛筆で下絵を描きました。
輪郭線はもちろんですが、影の形も意識して描いていきます。
このままアクリル絵具でインプリマトゥーラを施すと剥がれてしまいます。
そこでフェキサチーフをかけておきます。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/09/名称未設定-2.jpg)
これがフェキサチーフです。
クサカベの徳用フェキサチーフを使用しました。
一本持っていても損のないものです。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/09/fekisatihu.jpg)
フェキサチーフをかけるときには、ちゃんと説明書を読んで、吹きかけてください。
③インプリマトゥーラを行う
フェキサチーフが乾燥したら、いよいよインプリマトゥーラを行います。
色は茶褐色です。
イエローオーカー、バーントアンバー、少し黒を加えた色ですね。
この色を刷毛でムラのないように塗っていきます。
アクリル絵具はすぐに乾燥するので、少し水を加えて薄めます。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/09/yellowbraun.jpg)
- イエローオーカー
- バーントアンバー
を使用しました。
イエローオーカー:バーントアンバー=1:1~1.5くらい
の割合で混ぜ合わせます。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/09/color.jpg)
大体これくらいの色です。
ちょうど、オリーブとか、カーキとかの色合いに近いです。
個人的には栗まんじゅうを思い出しました。
ムラのないように塗って、インプリマトゥーラを施しました。
![](https://0plusart.com/wp-content/uploads/2022/09/inpurimatura.jpg)
これでアクリル絵具でのインプリマトゥーラが完了しました。
ここから、油絵具、もしくはアクリル絵具で、描いていきますが、今回はここまで!
まとめ
アクリル絵具でインプリマトゥーラをやるときは、まず初めに下絵を転写して、フェキサチーフを書けます。
アクリル絵具の色はちょうどオリーブや栗まんじゅうのような色合いを作ります。
グリザイユとインプリマトゥーラの違いは、グリザイユはグレーの色合いで描く技法のことで、インプリマトゥーラは、下地を有色にすることです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
グリザイユでリアルな花(バラ)の描き方も紹介しています。
良ければそちらもご覧ください。
ほかにもグリザイユとカマイユというまた呪文のようなものがあります。
二つの違いは、一体なんでしょうか。
答えは、下の記事で解説しています。
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