黒猫で有名な絵画と作者を紹介・解説

みなさんこんにちは、岩下 幸圓(イワシタ コウエン)です。

今回は、黒猫と聞いて思いつく絵画作品を紹介したいと思います。

よく黒猫の画像を探してみるとと一枚黒猫の絵画がありますよね。

そうそう、この黒猫です。

黒と黄色と赤の配色がセンスのいい作品ですね。

今回はこの黒猫で有名な絵画作品を紹介したいと思います。

それではお願いします。

黒猫で有名な絵画作品の名前は?

黒猫で有名なこの作品の名前は『ルドルフ・サリスの「ル・シャ・ノワール」の巡業』と言われる作品です。

タイトルにある「ル・シャ・ノワール(Le Chat noir)」とは、フランスのパリ(モンマントル)にあった文芸キャバレー(文芸家・芸術家たちが集まる場)のお店の名前です。

そしてLe Chat noirは日本語に訳すと「黒猫」を意味しています。

だからポスターに黒猫がいるんですね。

作品の「ルドルフ・サリス」とは、このキャバレーの主人が「ルドルフ・サリス」という男性だったからです。

つまり、「ルドルフ・サリスの「ル・シャ・ノワール」の巡業」は

「ルドルフが主人の「キャバレー黒猫」がやっているよ」という告知のためのポスターがこの作品なんですね。

ちなみにこのルドルフ・サリスも芸術家です。

ではこの黒猫の絵画作品は一体だれが書いたのでしょうか。

このポスターは誰が描いたの?

作者は「テオフィル・アレクサンドル・スタンラン」という画家です。

テオフィル・アレクサンドル・スタンラン

スタンランは1859年11月10日にスイスで生まれました。

彼はフランス東部の繊維工場でデザインを学びながら仕事をし、そのかたわらで画家修業をしていました。

20代前半になると、フランスのパリのモンマントルの芸術家コミュニティに移り住みます。

そこで出会った芸術家に連れられて、あのキャバレー「ル・シャ・ノワール」の芸術家の集まりに参加するようになりました。

それがきっかけで、ポスターのデザインの依頼を受けるようになりました。

この中で製作されたのが、黒猫の絵画作品なんですね。

スタンランの他の作品

スタンランは黒猫のポスターのデザインの他にも、さまざまな猫の絵画を描いています。

例えばこのソファの上の猫を描いた作品。

この作品には見えませんが、暖炉があって、そこの近くにあるソファの上でキジトラ猫が優雅にくつろいでいるのかもしれませんね。

次に紹介するのは赤い背景に黄色の地面、三毛猫と黒猫が描かれた作品があります。

この作品は最初に紹介した『ルドルフ・サリスの「ル・シャ・ノワール」の巡業』と色彩構成がよく似ていますね。

シンプルな描写ですが、そぎ落とされたデザイン性が魅力的です。

またこの老いたハチワレの猫の絵画作品は、素朴な描写ながらも、黄色と緑の配色バランスが優れているように感じます。

もうすでに目の光を失っているように見えますが、

その鋭い眼光に猫の生きる力を感じることのできる作品ですね。

また、このシャム猫とその子猫を描いた作品では、柄を多く使用していますが、落ち着いた色合いで構成しているので、

派手になりすぎず、穏やかな母猫と子猫の様子をみてとることができます。

スタンランは色彩感覚が良い画家だなと感じます。

他にもスタンランの猫の絵画作品をこちらで見ることができます。

まとめ

有名な黒猫の絵画作品の作品名は『ルドルフ・サリスの「ル・シャ・ノワール」の巡業』と言います。

描いた人はスタンランと言うスイス出身の画家で、フランス・パリにあるル・シャ・ノワールという文芸キャバレーがきっかけで、

企業のポスターデザインの仕事を受け持つようになりました。

そのなかで生まれたのが、黒猫に黄色と赤の背景である冒頭の絵画作品です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

猫は身近にいる存在なので、猫と絵画は切っても切り離せない存在なのだと感じました。

もう一匹の有名な黒猫も下の記事で紹介しています、

話が少し変わりますが、かつては西洋では猫が良い意味で描かれることはあまりなかったんですね。

たまに絵画に出てくるときには、ただ猫を描いているのではなく

実はある意味が込められている場合もあるんです。

気になる方は下の記事をご覧ください。

ほかにも有名な猫の絵画作品をまとめています。

猫好き必見の日本画の猫も紹介しています。

江戸時代のあの絵師もたくさんの猫を描いています。