猫で有名な画家ルイス・ウェインの絵画作品を紹介

みなさんこんにちは、岩下 幸圓(イワシタ コウエン)です。

今回は猫の絵画・イラストで有名な画家ルイス・ウェインを紹介します。

西洋で猫の画家・イラストレータ―として有名なルイス・ウェインですが、彼の作品はどのようなものがあるのでしょうか。

早速ですが、彼の猫の作品を紹介します。

これは猫?

とにわかには信じられませんよね。

これも彼の中では『猫』を表現しています。

いったい彼に何が起きたのでしょうか。

ルイス・ウェインと猫

唯一の男の子

1860 年 8 月 5 日のロンドンにてルイス・ウェイン(Louis Wain)は

繊維業を営む刺繡家の父、フランス人の母の元に6人兄弟の一番上のお兄さんとして生まれました。

彼以外すべて女の子で、唯一の男の子でした。

学校をさぼりがちでしたが何とか学校を卒業して、教師として働き始めました。

しかしその直後、父親が急死ししてしまいます。

画家・イラストレーターに

彼は家族を養うために安い給料であった教職をやめて

フリーランスの画家に転職することにし、雑誌に動物や風景画の挿絵を描くことでお金をもらっていました。

初期のころの作品はリアルで、画家としての技量が十分にあることが分かります。

そして、23歳の時、妹の家庭教師と結婚しました。

ピーターとの出会い

ある夜、雨に打たれながらにゃーにゃー鳴いている猫を見つけます。

それが猫のピーター。

ピーターとの出会いが彼の人生を大きく変えます。

あるときピーターに眼鏡をつけて読書をしているようなポーズをさせて妻を楽しませました。

このことを彼は

「私の画家としての創造の源であり、後の仕事を決定づけた」

と語っています。

しかし、妻は結婚してから三年後、がんで亡くなってしまいます。

猫の擬人化

妻を楽しませるために猫に人まねをさせたことから

猫を擬人化し、それをイラストにすることが彼の仕事のスタイルになりました。

最初のことはただ単にお辞儀をしたりゲームをしたり、演説をするだけの猫でしたが、

だんだんと表情が豊かになり、服を着たり、トランプをしたり、楽器を演奏したりと、豊かな猫の擬人化になりました。

この時の彼はキャリアの絶頂でした。

年間数百点の絵を描き、児童書の挿絵は100冊以上。

そしてルイス・ウェイン年鑑と言う本が出版されるほどでした。

猫が雪の積もった丘でそりを使って遊んでいます。

擬人化と言えば、歌川国芳の擬人化も有名ですよね。

かげり

そんな彼でしたが、彼は常に金銭的に苦労していました。

優しい性格と金銭感覚の乏しさから、安いお金で絵を買いたたかれたり、お金関係は全て相手任せにしたりと、だまされやすかったからです。

1907年の旅行先のニューヨークでは作品は高い評価も得たが、相変わらずの金銭感覚で、さらに貧乏になりました。

このころから、背景に抽象的な模様を描くようになりました。

心の崩壊

そして、だんだんと穏やかな性格はなくなっていき、

今までの経験からか被害妄想的になったり、言葉や行動が暴力的になったりと、心が不安定になりました。

猫の絵もだんだんと抽象的な絵となっていきます。

1924年、彼の暴力的な行動に耐えれなくなった姉妹にウェインは精神病院に収容されました。

当時の精神病院は環境が悪いため、彼の収容を聞いた小説家と当時の首相にとってウェインは環境の良い病院へと移送されました。

そこには庭と、数匹の猫が飼育されていました。

それを題材として、ウェインは気のおもむくまま猫の絵をかきました。

その時の作品は、冒頭のような原色を用いた抽象的な模様の猫を描いています。

これはウェインの精神病『統合失調症』によってこのような絵になったと言われています。

初期の具体的な猫の形から、バラバラになっていき、鮮やかな抽象絵画のような絵になっていきました。

まだまだ紹介したい猫がいます。

この黒猫知っていますか?何のために描かれたのでしょうか。

この猫が乗っている謎の看板の正体を下の記事で紹介しています。

他にも日本人画家が描いた猫もいます。

猫の絵を描いている自分としても、とても勉強になる(何よりもかわいい&かっこいい)猫なので、猫好きなら一度はご覧いただきたいです。

猫の画家ルイス・ウェインのこぼれ話

ルイス・ウェインの作品群ですが、だんだんと崩壊しているようなイメージをもたれる方も多いと思いますが、ここで補足させていいただきます。

上記ではわかりやすくするために、抽象化している順で紹介していますし、なんとなく他の記事でもこのような順番で紹介されやすいです。

ただ、彼の作品の制作順は不明だとされています。

この舜番で猫たちが描かれたのかは不明