猫の有名な絵画はたくさんありますが、その中で「猫のラファエロ」と呼ばれた猫の絵画をたくさん描いた猫画家を紹介したいと思います。
彼の名はゴットフリート・ミント
それではよろしくお願いします。
「猫のラファエロ」と呼ばれた天才画家
ゴットフリート・ミント

初めに猫の絵画作品を見てみましょう。

親猫と子猫の様子がかわいらしい作品ですね。
他にも猫の絵を描いていますが、
それは彼を少し知ってからだと、猫作品がますます面白くなりますよ。
彼の生涯
ゴットフリート・ミントは18世紀から19世紀初頭に活躍したスイス人の画家です。
彼は1768年スイスで生まれます。
8歳の時、ペスタロッチの貧民学校に入れられたようです。
学校の授業で習う計算や文字書きは彼にはできませんでした。
計算も、自分の名前も書くことができなかたのです。
しかし彼は絵は天才的に上手く、画家(ジークムント・フロイデルベルガー)に師事し、猫の絵で有名になります。
天才の絵の描き方
天才の彼の猫の描き方は、猫を見ながら絵を描きません。
猫を一瞬見ただけでその姿を記憶し、その記憶だけで猫を書き上げるのです。
彼はいわゆるサヴァン症候群といわれるものでした。
【サヴァン症候群】
精神障害や知能障害を持ちながら、ごく特定の分野に突出した能力を発揮する人や症状を言う。
e-ヘルスネット「サヴァン症候群」より引用
当時はこのような症状が認知されていませんでしたが、
あまり人との交流を好まず、一人でいることが多かったと言われており、
そのことからも彼はサヴァン症候群であると言われています。
猫の絵画ジャンルの立役者
当時「猫」という動物を主題とした作品はほとんどなく、
もし出てくるとしても画家の習作か、絵の中の隅っこに少しだけいるなど、不遇な存在でした。
ミントはそのような時代に猫を主題にした絵を大量に描き、猫の絵と言うジャンルを築き上げた人です。
もし彼がいなかったら、西洋の猫の絵の独立は遅れていたのかもしれません。
そんな彼の作品を見ていきましょう。
ミントの猫絵画作品
机の上の本と2匹の猫

この作品では、白猫が手を洗っており、もう一匹の猫が香箱座りをしています。
猫のモフモフした毛皮のなかの筋肉が見えてくるかのようなリアルな表現が圧巻です。
そしてそのなかに神秘的な感じもします。
Cat with three boys

3匹の子猫とその親猫を描いている作品です。
この作品に描かれている母猫の温かさや子猫への愛情が見て取れます。
このような絵柄から当時もっとも有名な女流画家ヴィジェ=ルブランを「猫のラファエロ」と言わしめたのです。
籠の中の猫

この作品では、猫が、籠の中にいれられてしまっています。
猫がネズミを全く捕まえることができないので、ネズミが繁殖して
ネズミの国になっています。
実はもう一人いる「猫のラファエル」
ルイ・ウジェーヌ・ランベール

ルイ・ウジェーヌ・ランベールも「猫のラファエル」と呼ばれていました。
彼が活躍した時代はミントより後の時代です。
ランベールはルーヴル美術館で巨匠たちの絵画を模写して夜はタペストリーの学校に通っていました。
22歳の時に「猫とインコ」で絶賛され、彼は犬や猫の画家として有名になっていきます。

彼の作品である『ハエなんかあっちいけ』では、犬と三匹のほほえましいすがたが描かれています。
なかの動物たちが言っていることをタイトルにしている点がにくい演出ですね。
まとめ
猫の絵画作品では「猫のラファエル」と呼ばれた二人の画家を紹介しました。
あまり名前や作品を見たことないかもしれませんが、猫への愛情は超一流の画家たちですね。
猫の絵画がもっと見たい!というかたへ
他にも猫を描いた作品は多くあります。
例えば、西洋絵画では筆者一押しの猫たち
東洋ではこの日本画に描かれた二匹の猫たちがおすすめです。
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