『ベーカリー空也』の元ネタ・モデルを解説。びじゅチューン!の作品紹介

みなさんこんにちは、岩下 幸圓(イワシタ コウエン)です。

今回はびじゅチューン!『ベーカリー空也』のモデル(元ネタ)を紹介したいと思います。

それではよろしくお願いします。

『ベーカリー空也』のモデル

タイトル空也上人像
作者康勝
制作年13世紀
材料/技法木造彩色
寸法117.6センチ
所蔵京都、六波羅蜜寺

『ベーカリー空也』の元ネタ・モデルは

仏師の康勝作『空也上人像』です。

現在京都の六波羅蜜寺(ろくはらみつでら)というお寺に所蔵されています。

この空也上人像ですが

実際に存在したと言われる人物をモチーフとして描かれています。

『空也上人像』って誰?

空也上人がモデルとされています。

空也は平安時代のお坊さんで

市聖(いちのひじり)と称されています。

彼はひたすら南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)

と唱え、日本中を歩き回りました。

彼は若い頃から日本中を周り

南無阿弥陀仏と唱えながら

道路や橋、寺院などを作る社会事業を行いました。

その後、京都を拠点として彼をマネして

仏教を信仰する人をたくさん増やしていきました。

お手軽な感じが市民の心をぐっと掴んだのでしょうか。

更に彼は、貴族や民衆から寄付を募り

十一面観音像や梵天・帝釈天像、

四天王像などたくさんの仏像を作ってもらいました。

あるとき、京都に病気が流行したときには

空也自らが病魔の退散を願って踊りながら念仏を唱える踊り念仏をしました。

なんだかアヴァンギャルドなお坊さんですね。

そんな彼の像「空也上人像」を改めて見てみましょう。

彼の口からはなんだかモコモコと出ています。

そして、彼の持っている杖の先端には鹿の角がありますね。

空也上人の口からなぜモコモコと何かが出てるのか。

実はあれ仏様なんです。

彼が南無阿弥陀仏と唱えるとその一文字一文字が

仏様になったという逸話からきています。

よく見ると6体の仏様が出ています。

そしてこの鹿の角の杖。

それも空也上人のあるエピソードからきています。

空也と鹿のエピソード

空也が鞍馬山に住んでいるときに、

彼は一匹の鹿を愛でていました。

しかしある時、定盛(さだもり)という猟師が

その鹿を銃で撃ち倒してしまいます。

空也はそれを大変悲しみ、皮と角を猟師からもらい、

皮を皮衣として、角を杖の先につけて生涯

身につけていたと言います。

よく見ると空也上人像の服に

布にしてはシワが少ないです。

それが実は鹿の皮なんですね。

空也上人については六波羅寺の公式ホームページ

の動画から詳しく見れます。

『ベーカリー空也』の登場人物

空也上人

本作の主人公です。

ベーカリー空也では仏様のことを考えすぎて口から考えが溢れ出ていましたね。

右下の歌詞係は鹿です。

もしかしたら鞍馬山の鹿かもしれませんね。

最後までご覧いただきありがとうございました。

他にも『びじゅチューン!』作品のモデル・元ネタをまとめて紹介しています。

そちらも是非ご覧ください。

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