『噴火する背中』の元ネタ・モデルを解説。びじゅチューン!の作品紹介

みなさんこんにちは、岩下 幸圓(イワシタ コウエン)です。

今回はびじゅチューン!『噴火する背中』のモデル(元ネタ)を紹介したいと思います。

それではよろしくお願いします。

『噴火する背中』のモデル

タイトル富士御神火文黒黄羅紗陣羽織
作者不明
制作年 不明
材料/技法 毛織物
寸法不明 
所蔵大阪城天守閣

『噴火する背中』の元ネタ・モデルは作者名作『富士御神火文黒黄羅紗陣羽織』です。

この読み方が分かりづらいですが、

富士御神火文黒黄羅紗陣羽織の読み方は

ふじごしんかもんくろきらしゃじんばおり

です。

どこにあるのかというと

現在は大阪城天守閣に所蔵されています。

誰が所有していたのかというと

豊臣秀吉が所有していたと言われています。

文字列が長くてどういう意味なのか分かりづらいですが、

すこしずつ意味を解いていきましょう。

『富士御神火文黒黄羅紗陣羽織』って何?

まずこれは陣羽織(じんばおり)と言われる服の一種です。

陣羽織とは

陣羽織
17世紀 長さ97.3×幅63.3cmメトロポリタン美術館所蔵

陣羽織とは

安土桃山時代以降に戦国の武将たちが

甲冑の上から着る服です。

甲冑が雨にさらされることを防いだり、防寒着の役割をしています。

そのほかにも装飾にこだわる服飾品の役割を果たしています。

黒黄羅紗(くろきらしゃ)

黒色と黄色の羅紗のことです。

羅紗は毛で織り上げた布を

縮ませて分厚くしたあとに、

毛羽立てたものです。

もともとセルビアの首都ラサで製造されたためこの名前です。

富士御神火文

これは富士山が噴火している様子が描かれているという意味です。

富士山はいまでも自然信仰の対象とされていますが、昔から富士山は信仰されていたんですね。

つまり、富士御神火文黒黄羅紗陣羽織は

富士山がデザインされた黒と黄色の毛織物

の防寒着と言えます。

『噴火する背中』の登場人物

仕事帰りの夫

あ!ママが着ているのは

富士御神火文黒黄羅紗陣羽織

妻が怒っているのは誕生日を忘れたから?

記念日?参観日?

妻那覇にも言わず陣羽織でアピールしています。

「羽織っただけ☆」

その言葉につい気が緩んで気が緩んで余計なひとことを…

ついにママを怒らせてしまったのか。

これから数日間はごはんなしになってしまうのか。

しょんぼりしている夫に

お茶を差し出す妻。

ママは怒っていませんでしたね。

暴龍鶏王(ぼるけいのう)

暴龍鶏王って何だろうと調べてみても不明でした

は英語のvolcano(ボウケーノ:日本語だと火山を意味する)

の当て字だそうです。

コメントをくれた方ありがとうございます。

たぶん井上涼さんの創作ではないでしょうか。

龍と鶏が合成された合成静物(キメラ)ではないかと考えられます。

ギリシャ神話に登場するキマイラが有名ですね。

火消の少年

火消が来たりて笛を吹く』の火消の少年が

一瞬ですが、家族写真と思われるものに一緒に登場しています。

もしかしたら噴火する背中の奥さんの息子さんかもしれません。

風神雷神人形

風神雷神図屏風デート』や『夏秋草図屛風デート』で

おなじみの風神雷神がぬいぐるみになって娘さんの

ベッドで登場しています。

右下の歌詞係

右下の歌詞係は陣羽織を着たと考えられる豊臣秀吉です。

ちなみにですが、着用している兜は

一の谷馬藺後立付兜(いちのたにばりんうしろだてつきかぶと)

と呼ばれている兜です。

菖蒲の一種である馬蘭を後光のようにデザインした兜です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

他にも『びじゅチューン!』作品のモデル・元ネタをまとめて紹介しています。

そちらも是非ご覧ください。

2件のコメント

名乗るものでも有りません。 より:

暴龍鶏王は、”volcano”の当て字ですよ。

coeniwashita より:

名乗るものでも有りません様ありがとうございます。
そうなのですね!ありがとうございます。
失礼しました。修正させてもらいますね!
びじゅチューンの言葉の元ネタがたまにわからない言葉があるので、コメントいただけるとありがたいです。

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