『雪中のフォーメーション<山>』の元ネタ・モデルを解説

雪中のフォーメーション

みなさんこんにちは、岩下 幸圓(イワシタ コウエン)です。今回はびじゅチューン!『雪中のフォーメーション<山>』のモデル(元ネタ)を紹介したいと思います。

それではよろしくお願いします。

『雪中のフォーメーション<山>』のモデル

タイトル雪中の狩人
作者ピーテル・ブリューゲル
制作年1565年
材料/技法カンヴァス/油彩
寸法117×162㎝
所蔵美術史美術館、ウィーン

『雪中のフォーメーション<山>』のモデルはビーテル・ブリューゲル「雪中の狩人」です。

詳細

この作品には猟銃を背負った狩人が猟犬を引き連れて歩いている様子が描かれています。

奥の方(遠景)には凍った池でスケートをする村人の姿が見えます。

この作品の作者ピーテル・ブリューゲルは『雪中の狩人』のほかにも、農村の風景や農民とその子どもをを描いたことから「農民画家」と呼ばれていました。

実は連作の『雪中の狩人』

この作品実は連作だということをご存知でしたか。

一年の季節の様子を5枚の絵でブリューゲルは描きました。

  • 暗い日(早春)
  • 干し草の収穫(夏)
  • 穀物の収穫(秋)
  • 牛群の帰り(晩秋)
  • 雪中の狩人(冬)

この5つが連作とされています。

本当は6つ目の春を描いたものがあったとされていますが、それは消失していました。

『暗い日』

『暗い日』は早春(2月)を描いています。

2月は一年のうち最も暗い日と言われており、作品がその暗さを表現しています。

右下の子供たちは紙の帽子をかぶり、他の一人はワッフルを食べています。

また農夫はバイオリンに合わせてダンスをしている様子が見られます。

これらのことから謝肉祭を意味していることが分かります。

干し草の収穫

『干し草の収穫』は夏(6~7月ごろ)を描いています。

農婦は干し草を収穫し、農夫は干し草を車に乗せています。

穀物の収穫

『穀物の収穫』では秋(8~9月)の小麦の収穫を描いています。

右下の男性が体を大の字にして寝ていますね。

かなりお疲れの様子です。

奥では子供たちが羊と遊んでいます。

村人はスポーツをしています。

牛群の帰り

『牛群の帰り』は冬(11月)を描いています。

牛は夏は牧草を食べ、秋から冬にかけて村へと戻り、村の小屋で冬を越します。

牛の後ろには長い竿で牛を進める人や馬に乗っている農民が見えます。

まとめ

『雪中のフォーメーション<山>』のモデルはビーテル・ブリューゲル作『雪中の狩人』です。

『雪中の狩人』は連作として描かれ、農民の一年の生活サイクルを描いたものです。

『雪中のフォーメーション<山>』の登場人物

きつね

『雪中の狩人』ではきつねが登場しましたね。

この狐は『ひとよだけ巡査』でキノコを盗んでいましたね。

右下の人

右下の歌詞をくるくるする人は作者のブリューゲルがモデルだと考えられます。

雪の反射を防ぐためにサングラスをしているのでしょうか。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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