みなさんこんにちは、岩下 幸圓(イワシタ コウエン)です。今回はびじゅチューン!『私を投げ入れて』のモデル『投入堂』を紹介したいと思います。
『私を投げ入れて』ではお堂が投げ入れられていましたね。
ではそのお堂は一体どんなものなのでしょうか。
それではよろしくお願いします。
『私を投げ入れて』のモデル『投入れ堂』について
建物名 | 投入堂 |
構造 | 木造 |
建築年 | 平安時代後期 |
材料/技法 | 木製/仏堂 |
寸法 | 東西5.4メートル×南北3.9メートル (廻縁を含めた平面の大きさ) |
所在 | 鳥取県東伯郡三朝町 (とっとりけんとうはくぐんみさみちょう) |
この建築は平安時代後期に建てられた木造の建物です。
三徳山と言われる場所にあり投入堂はその国宝に指定。そのほか、文殊堂、地蔵堂などの重要文化財があります。これらは三佛寺が管轄しています。
『私を投げ入れて』でも、投入堂の周りの神社仏閣がロープをつたっていましたね。
日本の建築には他に類を見ない崖に建てられており、その形に合わせて柱が構築されています。
また、お堂の上には岩崖が屋根のようになっています。
投入堂へたどり着くまでには険しい山道を進みます。
そんなお堂ですが、一体何が納められているのでしょうか。
投入堂に納められているもの
投入堂は仏堂ですので、ある仏様が納められています。
木造蔵王権現立像
タイトル | 木造蔵王権現立像 (もくぞうざおうごんげんりゅうぞう) |
作者 | 不詳 |
制作年 | 平安時代 |
材料/技法 | 木造/彫刻 |
寸法 | 不詳 |
所蔵 | 三佛寺宝物殿 |
これらは全て蔵王権現でありは「金剛蔵王権現」と呼ばれています。
この蔵王権現は修行者を悪いものから守る守護神として投入れ堂を含めた周囲のお寺に数多く奉納されています。
『私を投げ入れて』では「これより最適化プログラムを実行します」という部分で登場しましたね。
これらの像のモデルは「役行者」と呼ばれる方です。
役行者とは
役行者は本名「役 小角(えんのおづの)」と言われており、「役優婆塞(えんのうばそく)」としても有名な方です。
7~8世紀に実在していたとされる人物です。様々な伝説を残し、「前鬼、後鬼」と呼ばれる使い魔を従えたともいわれています。
彼は山に籠って厳しい修行を行い、悟りを開こうとする「修験道」の開祖です。
投入堂の由来と役行者
「投入堂」を含めた三佛寺も役行者が開祖と言われています。
役行者が法力(魔法のようなもの)でお寺を手のひらほど小さくして、岩崖に投入れたことが「投入堂」の由来です。
彼を奉っており、彼を示現(目に見えるかたちに)したものが木造蔵王権現立像なんですね。
まとめ
『私を投げ入れて』の元ネタ『投入堂』は、役行者と呼ばれる修験者の開祖が法力で投入れたことから投入堂と呼ばれています。
投入堂の中にはその役行者を示現した木造蔵王権現立像が納められています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
最後にびじゅチューン!『私を投げ入れて』に登場した人物や小ネタを紹介していますので、よろしければそちらもご覧ください。
『私を投げ入れて』の登場人物・小ネタ
登場人物
オレンジの鳥
『私を投げ入れて』のほか『夕暮れ、浄土ショー』や『厳島ライフセーバー』でちらっと出てくるキャラクターですね。
(『指揮者が手』では小さい雛がオレンジ色をしていたのでもしかしたら、このオレンジの鳥の幼少期かもしれません。)
右下にいるひと
右下にいる人は役行者であると考えられます。
役行者の特徴である頭巾(ずきん)と長いひげを蓄えています。
頭巾は漆で固められた兜のようなものに布を垂らしています。
長いひげは修行の長さを物語っているようです。
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