今回はヘンドリック・アーフェルカンプについて紹介・解説していこうと思います。
アーフェルカンプといえばの生涯や有名な作品、彼のエピソードまで解説していこうと思います。
それではよろしくお願いします。
ヘンドリック・アーフェルカンプってどんな画家?
名前 | ヘンドリック・アーフェルカンプ |
誕生 | 1585年 |
死亡 | 1634年 |
代表作 | 『スケーターのいる冬景色』 『村の近くの氷の風景』 『氷の風景』 |
活躍した時代・運動 | オランダの絵画黄金時代 |
ヘンドリック・アーフェルカンプは17世紀前半のオランダで活躍したアムステルダム出身の画家です。
また、アーフェルカンプはオランダ黄金時代の画家を代表する一人とも言えます。
オランダ黄金時代ってなに?
オランダ黄金時代とは
17世紀のオランダが経済的にも、芸術的にも世界的な影響力を持っていたまさに黄金時代のことであり、
オランダで活躍する画家たちも世界的な影響を与えていました。
この時代にオランダで描かれた作品数は100万以上の絵画作品が描かれたと言われています。
この時代の絵画は「オランダ黄金時代の絵画」とジャンル分けされます。
とにかくオランダ絵画が熱い!すごい!というのがこのオランダ黄金時代だったわけですね。
この時代の画家にはアーフェルカンプに加えて、
フェルメールやフランス・ハルスなどの画家がこの運動・時代に所属します。
オランダ黄金時代期はヨーロッパ全土にバロック芸術が流行っていましたが、
オランダは独自路線で芸術を切り開いていきました。
冬の風景画家アーフェルカンプの生涯
誕生
アーフェルカンプは1585年にアムステルダムで誕生します。
彼は耳が聞こえずオランダのカンペン出身にちなんで、Stomme van Kampen」(カンペンの唖者)と言われています。
現代の言葉で、「耳の聞こえないカンペン出身の人」というニュアンスでしょうか。
画業
そんな彼は肖像画家のピーテル・イサークスゾーンに師事して絵を描きました。
彼自身肖像画(人の顔や姿を描く絵画のジャンル)で名を成したのではなく、風景画で有名になります。
特に冬のオランダの風景画が得意で人気を博します。
彼の描く冬のオランダの風景画は
人物が生き生きと描かれており、細かいところまでしっかりと描かれているという特徴があります。
当時の絵画業界でも彼の絵は非常に人気がありました。
また、最近でも彼の作品の評価は高く、
イギリスの女王エリザベス2世が彼の作品を所有しています。
当時のオランダの絵画のジャンルで風景画を描く画家はほとんどおらず、
アーフェルカンプはその先駆的な役割を果たしたとも言われます。
死亡
彼は1634年にオランダのカンペンで死亡し、教会に埋葬されます。
アーフェルカンプの有名な作品
彼の作品の内有名な作品は『スケーターのいる冬景色』
『村の近くの氷の風景』、『氷の風景』が挙げられます。
スケーターのいる冬景色
アーフェルカンプ作『スケーターのいる冬景色』は1608年に制作されました。
スケーターのいる冬景色はアーフェルカンプらしさがよく出ている作品です。
氷の上を数多くの人々がスケートをしている風景です。
オランダの冬の風景という彼の得意なジャンルであり、人々の様子を注意深く観察しているのも彼らしさを感じます。
よく観察してみるとこけたり、支えあったりしている人々の様子がみてとれます。
村の近くの氷の風景
『村の近くの氷の風景』は1615年に描かれた作品です。
これも彼らしさがよく出ている作品です。
細かいところまでよく描かれており、豪華な馬車の装飾まで描かれています。
このように細かく描くのは初期フランドル派の細かいところまでしっかりと描くという伝統に影響を受けていると言われています。
氷の風景
『氷の風景』は1610年に描かれた作品です。
この作品は水辺が凍ったところを描いたのでしょうか。
わずかに氷が割れている場所にカモが泳いでいます。
また、船や桟橋もあることから、水辺であることが分かります。
こちらを見ている黒い服の男性が楽しそうにスケートをしています。
またこれは推測ですが、この絵の依頼主だと思われる人々が描かれています。
明らかにこちらを見て、集団肖像画のように顔が被らないように描かれています。
これは肖像画家の師匠ピーテル・イサークスゾーンの影響も考えられます。
まとめ
アーフェルカンプはオランダの絵画黄金時代を代表する画家の一人であり、
彼といえばオランダの冬の風景画と言われています。
その当時、風景画を描くことはほとんどなく、アーフェルカンプは当時の先駆的な存在であったことでしょう。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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