猫の絵で有名な画家・歌川国芳の55匹の猫!『其のまま地口 猫飼好五十三疋』の紹介・解説

中編20匹~39匹目の猫を見ていきましょう。

20匹目『府中』→『むちう』

府中(ふちゅう)の猫は『むちう』。

猫がネズミに無我夢中(むが「むちう」)です。

21匹目『鞠子』→『はりこ』

鞠子(まりこ)の猫は『はりこ』。

張り子(和紙で張り付けて作った置物)の猫が描かれています。

張り子ですが可愛いです。

22匹目『岡部』→『あかげ』

岡部(おかべ)の猫は『あかげ』。

赤毛の猫が描かれています。

背中をこちらに向けて寝転がっています。

23匹目『藤枝』→『ぶちへた』

藤枝(ふじえだ)の猫は『ぶちへた』。

ぶちのある猫がネズミを捕まえようとしますが、捕まえ損ねています。

ネズミたちが「「ぶち」猫は捕まえるのが「へた」だ」とあざわたっています。

24匹目『島田』→『なまだ』

島田(しまだ)の猫は『なまだ』。

なまざかなだ!と猫が見ています。

25匹目『金谷』→『たまや』

金谷(かなや)の猫は『たまや』。

猫の名前は「たま」なのでしょう。

「たまや、たまや」と呼んでいる人たちが予想できます。

むっちり具合で愛されていることがうかがえます。

26匹目『日坂』→『くったか』

日坂(にっさか)の猫は『くったか』。

餌をくったかと、観ているこっちがききたくなる猫の様子が描かれていますね。

口の周りをなめている猫がかわいらしいです。

27匹目『掛川』→『ばけがを』

掛川(かけがわ)の猫は『ばけがを』。

お化けのようなかおの猫が描かれています。

いかくをしているのでしょうかね。

28匹目『袋井』→『ふくろい』

袋井(ふくろい)の猫は『ふくろい』。

袋に頭が入っている猫が描かれています。

猫の「ふくろい」り。

29匹目『見附』→『ねつき』

見附(みつけ)の猫は『ねつき』。

寝つきがいいのか、すやすや猫が寝ています。

座布団の上は心地よかったんですね。

30匹目『浜松』→『はなあつ』

浜松(はままつ)の猫は『はなあつ』。

はなをやけどしちゃった猫を描いています。

はながあついあつい。

31匹目『舞坂』→『だいたか』

舞阪(まいさか)の猫は『だいたか』。

子猫を抱いた母猫を描いています。

「母猫が子猫をだいたか」

と言うことが聞こえてきそうです。

32匹目『荒井』→『あらい』

荒井(あらい)の猫は『あらい』。

猫が頭を洗っています。

きれい好きな猫なんですね。

33匹目『白須賀』→『じゃらすか』

白須賀(しらすか)の猫は『じゃらすか』。

しっぽを振って子猫をじゃらしています。

34匹目『二川』→『あてがふ』

二川(ふたがわ)の猫は『あてがふ』。

親猫は子猫に乳をあてがい、母乳を吸わせています。

35匹目『吉田』→『おきた』

吉田(よしだ)の猫は『おきた』。

猫が今起きておしりおあげながらあくびをしています。

この仕草、良くしますよね。

36匹目『御油』→『こい』

御油(ごゆ)の猫は『こい』。

猫がこいこいと相手を誘っているようです。

おしりの臭いを嗅ごうとしているので、

もしからした、仲良しなのかもしれませんね。

37匹目『赤坂』→『あたまか』

赤坂(あかさか)の猫は『あたまか』。

これは魚のあたまか。と猫が言いたそうな感じがします。

でも食べちゃう猫、可愛いです。

38匹目『藤川』→『ぶちかご』

藤川(ふじかわ)の猫は『ぶちかご』。

「ぶち」猫が「かご」の中に入っています。

なんだか落ち着いていそうです。

39匹目『岡崎』→『おがさけ』

岡崎(おかざき)の猫は『おがさけ』

三毛猫の「おがさけ」ています。

おがさけた猫は化け猫になります。

ついに下巻です。いよいよ残すところ16匹です。

可愛い猫の様子が描かれていますよ。