絵の下地は何色がいいのか?おすすめの有色下地を紹介します。

油絵やアクリル画を描いているときに

背景の色を白や黒などの色で塗ったり、

風景の空を水色のグラデーションで

そのまま塗ったりすると思います。

だけど

なんとなく軽い感じがしたり

なんか色に深みがないなとか

思ったことありませんか?

わたしもそんな一人でした。

そんなときの1つの解決方法が

絵の下地に色を付ける有色下地があります。

有色下地ってなに?

下地に色を付けるのは知っているけど

どんな色を選択したらいいの?

結局おすすめの下地の色って何?

という方におすすめの記事です。

それではよろしくお願いします。

有色下地って何?

有色下地とは[su_highlight background=”#fbf808″]字のまま下地に色を付けること[/su_highlight]です。

市販のキャンバスやパネルって白色で塗られていますよね。

あの白色の下地に色を付けることを有色下地と言います。

もちろんいろいろな理由があるのですが、

別記事で有色下地については解説しているので

ここでは説明を省きます。

では絵の下地の色はどんな色が良いのでしょうか。

絵の下地の色1:寒色系の有色下地

絵の下地の色の1つとして寒色の下地を選択する方法があります。

寒色系とは青とか、青緑など、寒く感じる色のことを言います。

寒色の下地にすると、全体として爽やかで

[su_highlight background=”#fbf808″]冴えたような色合いの絵[/su_highlight]になります。

例えば、白色の背景にするときに、

単純な白色を塗るよりも、

下地に青色(ウルトラマリンなど)を塗った後に

白色を重ねて塗ると、白が青白っぽくなり

爽やかでさえた印象になります。

絵の下地の色2:暖色系の絵の下地

寒色ときたら今度は暖色の出番です。

暖色は赤やオレンジ、黄色などの暖かい色が該当します。

暖色系を下地にすることで画面が

[su_highlight background=”#fbf808″]暖かく穏やかな絵[/su_highlight]になります。

例えば黄色を下地にしてその上から白を重ねると

全体として黄色い色買いが出るので、

柔らかな太陽の光を浴びたような暖かい雰囲気になります。

絵の下地の色3:無彩色系

無彩色系とは、白、黒、グレーなどの色のことです。

私の場合、グリザイユというグレーのみで立体感を描き

その後色を付ける油絵絵画技法を使うので

最初からグレーの下地をつかう場合があります。

そうすることで立体をより早く描くことができます。

下の記事では黒(濃い目のグレー)の有色下地を使って

花(バラ)を描いてみました。

無彩色系の下地は[su_highlight background=”#fbf808″]どちらかというと冷たい色の絵の下地[/su_highlight]になるので、

絵がクールな印象になります。

おすすめの絵の下地の色:目立たない色

結局下地の色で何が一番おすすめかというと

[su_highlight background=”#fbf808″]目立たない色[/su_highlight]がおすすめです。

目立たない色というとピンとこないと思いますが、

  • イエローオーカー
  • ローシェンナ
  • バーントシェンナ
  • ローアンバー
  • バーントアンバー

などの色ですね。

鮮やかな色というよりも、土から取り出したような

鈍くて穏やかな色のことです。

このような穏やかで地味な色を下地に使うと

どのようなメリットがあるでしょうか。

メリット1:落ち着いた雰囲気になる

この地味な色を下地にすると、

絵全体が落ち着いた雰囲気になるので

チューブから出したそのままの色で塗りました!

という感じよりもより深い色合いになります。

これらの色は油絵具が開発されたときから

よく使われている下地の色で、

レオナルド・ダ・ヴィンチ

ラファエロ・サンティ、

レンブラントなど多くの画家がこの色を下地に使っています。

レオナルド・ダ・ヴィンチの絵の下地はバーントアンバーのような

地味な色が使われています。

なので、歴史的にも上手く使えばより深い色合いを

表現できることが実証されています。

もちろん彼らの場合、

色の上にさらに半透明の色を重ねる

グレーズなど、

様々な技法が使われていますが

その技法のひとつとして

絵の下地を有色の下地にするということがあります。

メリット2:どんなモチーフにも対応できる

これもメリットとして挙げられます。

風景画や人物画、静物画など

沢山のジャンルやモチーフがありますが、

それらのモチーフで下地の色を描き分けるのは

少し難しそう。

何色の下地にしたらいいのかわからない。

という場合があります。

しかしこれらの絵の下地の色は、

どんなものでも、いい色合いにしてくれるので、

迷ったら地味で穏やかな色を絵の下地にしましょう。

メリット3:描くときの邪魔をしない

また、少しマニアックなメリットですが

これらの色を下地にすると

絵を描くときに視覚の邪魔をしないので

仕事がやりやすいという点もあります

ガツンと強い赤や、

濃い青色などは、とても魅力的な色ですが、

それらを最初に乗せると、

上に乗せる色を正確に把握するのが難しくなります。

私もよくこの穏やかな色合いを絵の下地にしますが

絵を描くときに色の邪魔をせず、

かなり使いやすいです。

特におすすめの下地の色は?

絵に下地の色をはじめて塗る初心者や

迷っていて、とにかく色を一つ決めてほしい!

という方には

[su_highlight background=”#fbf808″]ローシェンナ[/su_highlight]

と言われる色を下地に置くのがベターでおすすめです。

上に乗せる色を邪魔しすぎず、

深い色合いを出すことができます。

一番の理想は栗きんとんのような

絵の下地の色ですが、

ローシェンナも近い色なので

まず初めには油絵具、アクリル絵具問わず

ローシェンナを一番下地の色としておすすめします。

まとめ

油絵やアクリル画の下地の色でおすすめの色はローシェンナです。

他には、寒色系の下地にすることで、

画面全体が爽やかで涼しげなさえた絵になり

暖色系の下地にすることで、

画面全体が暖かく優しい絵になりやすいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

他にも絵の技術をシェアしている記事があるので

そちらもご覧ください。