びじゅチューン!『おりがみのよりとも』の元ネタ『伝源頼朝像』を解説

伝源頼朝像

みなさんこんにちは、岩下 幸圓(イワシタ コウエン)です。今回はびじゅチューン!『おりがみのよりとも』のモデル『伝源頼朝像』を紹介したいと思います。

実はこの作品のほかにも、セットとして描かれているものをご存知ですか。そこにも触れながら紹介していこうと思います。

それではよろしくお願いします。

伝源頼朝像の概要

タイトル伝源頼朝像(でんみなもとのよりともぞう)
作者藤原 隆信(ふじわら の たかのぶ)
制作年13世紀(鎌倉時代)
材料/技法絹本着色
寸法143.0×112.8cm
所蔵京都神護寺

これは源頼朝(みなもとのよりとも)が描かれたと伝えられている作品です。

絹の布に岩絵の具などで彩色(絹本着色)され、大きさは143×113センチとほぼ等身大の大きさです。

所蔵の京都神護寺は京都市右京区高雄にあります。

1951年に国宝に指定されました。国宝名は『絹本著色伝源頼朝像』。

服装は束帯と言い正式な服装をしています。現在でいうところのスーツのようなものです。

黒色の袍(ほう、上着)、頭には冠、手には笏を持ち、脇には太刀を携えています。足には襪(しとうず、足袋の原形)と呼ばれる靴下を履いています。

黒色の袍(ほう、上着)
太刀
太刀についている細い布(平緒)
笏(笏)
薄くなっていますが、襪(しとうず)が見えます

柄マニアの天女に褒められた袍に描かれている文様は、輪無唐草文(わなしからくさもん)と言い、袍に最もよく使われる一般的な文様です。

出典元:綺陽装束研究所

実はこの作品他の二枚セットで国宝に指定されています。

セットで国宝『神護寺三像(じんごじさんぞう)』

伝源頼朝像のほかに、平重盛(たいらのしげもり)と伝えられる人物を描いた『絹本著色伝平重盛像』

藤原光能(ふじわらのみつよし)と伝えられる人物を描いた『絹本著色伝藤原光能像』があります。これら三つの肖像画で『神護寺三像(じんごじさんぞう)』として国宝に指定されています。

絹本著色伝平重盛像

タイトル絹本著色伝平重盛像
(きぬほんちゃくしょくでんたいらのしげもりぞう)
作者藤原 隆信(ふじわら の たかのぶ)
制作年13世紀(鎌倉時代)
材料/技法絹本着色
寸法143.0×112.2cm
所蔵京都神護寺

絹本著色伝藤原光能像

タイトル絹本著色伝藤原光能像
(きぬほんちゃくしょくでんふじわらのみつよしぞう)
作者藤原 隆信(ふじわら の たかのぶ)
制作年13世紀(鎌倉時代)
材料/技法絹本着色
寸法143.0×111.6cm
所蔵京都神護寺

それぞれ縦のサイズは揃えられていますが、横のサイズが微妙に異なるのが特徴です。

源頼朝って誰?

源頼朝

さて、描かれている人物「源頼朝」についても少しここで紹介させていただきます。

幕府を開いたすごい人

彼は平安時代末期から鎌倉時代を生きた武将であり、政治家です。

鎌倉幕府を開いた人として有名ではないでしょうか。日本の歴史になくてはならない存在です。

そんな彼は超一流の出生だとご存知でしたか?

超一流家元の出身

彼の家柄は清和源氏と言って、何と天皇家につながります。清和天皇の皇子(息子や娘)の子孫が皇族の身分を離れて、源氏と言う名字を貰った一族です。

なので清和(天皇から分家して)源氏(の名字を貰った一族)と呼ばれています。

一流の家元出身と言えます。

清和天皇家系図:源家はかなり繫栄していることがわかります。

あの人のお兄さん

源と言えばもう一人、有名な人がいますよね。そう源義経です。

頼朝とは兄と弟の関係にあり、義経が弟に当たります。

頼朝と義経は兄弟でありながら、最終的には戦争をしてしまい悲運な最期を遂げてしまいますが、ここでは割愛させていただきます。

まとめ

びじゅチューン!『おりがみのよりとも』のモデルは『伝源頼朝像』でそれは三枚セットで国宝に指定されています。

正式な場所で着用するスーツのようなものを着用しています。

最後までご覧いただきありがとうございました。

他にもびじゅチューン!の元ネタを紹介していますのでよろしければそちらもご覧ください。

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